アレルギー科では、アレルギー反応によって起こる疾患の治療および、アレルギー検査、舌下免疫療法、アナフィラキシーの方へのエピペン®処方を行っています。
当院では血液検査、パッチテストでアレルゲン(アレルギーの原因物質)の精査をしています。プリックテストおよびスクラッチテストは施行していません。
診療している主な疾患
・じんましん
・接触性皮膚炎(かぶれ)
・アレルギー性鼻炎
・花粉症
・薬疹
・アトピー性皮膚炎
検査可能なアレルゲン
・花粉
・犬猫
・食物
・ハウスダスト
・カビ
・ラテックス
・香料
・樹脂
・ゴム
・金属
・ジアミン
・薬
上に記載のない疾患でも皮膚トラブルであれば診察可能です。お気軽にご相談ください。
View39アレルギー検査
✦View39アレルギー検査とは
医師の診断の元、健康保険の適用範囲でアレルゲンの原因となることが多いViewアレルギー39種類の項目(吸入系のアレルゲン19種類,食物系のアレルゲン20種類)を1回の採血で調べることができます。
アレルギー性鼻炎、花粉症、じんましん、アトピー性皮膚炎などの症状があり、原因となる物質がわからない時などに行います。
✦View39アレルギー検査の項目
《吸入系アレルゲン》
室内塵 | ヤケヒョウヒダニ、ハウスダスト |
---|---|
樹木 | スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ |
草 | カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリ |
動物 | ネコ、イヌ |
昆虫 | ガ、ゴキブリ |
カビ | アルテルナリア(スズカビ)、アスペルギルス(コウジカビ)、カンジダ、マラセチア、ラテックス |
《食物系アレルゲン》
卵 | 卵白、オボムコイド(加熱卵料理の指標) |
---|---|
牛乳 | ミルク |
小麦 | 小麦 |
豆・穀物・ナッツ類 | ピーナッツ、大豆、そば、ごま、米 |
甲殻類 | エビ、カニ |
果物 | キウイ、りんご、バナナ |
魚・肉類 | マグロ、サケ、サバ、牛肉、豚肉、鶏肉 |
View39アレルギー検査は当日に検査が可能ですので、お気軽にご相談ください。また、検査結果は約1週間で分かります。ご来院前に結果が出ているか事前にお電話いただけますと確実です。
パッチテスト(アレルギー検査)
✦パッチテストとは
試薬を皮膚に貼り付け、アレルギー反応が起こるかどうかを調べる検査です。
アレルギーの原因となる成分を長時間皮膚につけ、意図的に“かぶれ”を起こすことで、アレルゲンを特定することができます。
当院の金属アレルギー検査は、パッチテストパネル(S)を使用し、アレルギー反応を検査することができます。
✦パッチテストパネル(S)の検査項目
種 類 | アレルゲン名 |
||
金 属 | ニッケル |
クロム | 金 |
コバルト |
|||
樹 脂 | ロジン |
ペルーバルサム | ブチルフェノール ホルムアルデヒド |
エポキシ |
|||
ゴム硬化剤 | カルバミックス |
メルカプベンゾチアゾール | メルカプトミックス |
チウラムミックス |
|||
ゴム老化防止剤 | 黒色ゴムミックス |
||
防腐剤 | パラベンミックス |
イソチアゾリノンミックス | ホルムアルデヒド |
油 脂 | ラノリンアルコール |
||
ゴ抗生物質 | フラジオマイシン硫酸塩 |
||
局所麻酔剤 | カインミックス |
||
香 料 | 香料ミックス |
||
染 料 | パラフェニレンジアミン |
||
水銀化合物 | チメロサール |
✦パッチテスト(アレルギー検査)の保険適応症状
アレルギー性接触皮膚炎の方(湿布、ヘアカラー、アクセサリー、時計、ベルトのバックル、歯科治療による詰め物などでアレルギー反応が起こる方)など。口内炎、口角炎、舌炎、扁平苔癬、顔面湿疹、掌蹠膿疱症、貨幣状湿疹などの難治性皮疹なども適応となります。
✦検査について
判定日が一つでも土曜日・日曜日や祝日の場合は、そのスケジュールで検査を行うことができません。また、検査当日から2回目判定(3日後)を終えるまでは、パッチテスト部分(主に背中や二の腕)を濡らすことはできません。湯船に入ることはできませんが、頭や下半身などのシャワー浴は可能となっています。汗によって偽陽性が増え、正確な判定ができなくなるため、夏のパッチテストはおすすめしておりません。 そのため6~9月は基本的にパッチテストを行うことができません。
✦パッチテストの流れ
医師による診察
診察にて症状などをお伺いし、パッチテストが適応かどうかの診断を行います。
パッチテスト(1回目検査)
↓
試薬を含むパッチを、背中に貼ります。
パッチは、48時間貼りつけたままにします。
※パッチを剥がすまでは、入浴や汗をかくような運動は控えるようにしましょう。
試薬を含むパッチを、背中に貼ります。
パッチは、48時間貼りつけたままにします。
※パッチを剥がすまでは、入浴や汗をかくような運動は控えるようにしましょう。
2日後(48時間後、1回目判定)
↓
パッチを貼ってから2日後、判定のためにご来院いただきます。
パッチを剥がし、30分時間をおいてから、皮膚の状態を診察します。
※新たにパッチはしませんが、検査が終了するまで、検査部位をこすったり、強く洗ったりなどしないよう注意しましょう。
※この日の判定後から、テスト部分も含めシャワーが可能となります。
パッチを貼ってから2日後、判定のためにご来院いただきます。
パッチを剥がし、30分時間をおいてから、皮膚の状態を診察します。
※新たにパッチはしませんが、検査が終了するまで、検査部位をこすったり、強く洗ったりなどしないよう注意しましょう。
※この日の判定後から、テスト部分も含めシャワーが可能となります。
3日後(72時間後、2回目判定)
再度ご来院いただき、皮膚の状態を診察します。
7日後(3回目判定)
最後の判定を行います。パッチを貼った部分の炎症、かぶれ状態から、アレルゲンとなる金属を特定します。
下記のスケジュールのみ、当院では検査が可能となります。
あらかじめ、検査後のご予定を確認の上、検査を受けるようにしてください。
スケジュール1 | スケジュール2 | |
月 | 薬剤貼付 | |
火 | ↓ | 薬剤貼付 |
水 | 1回目判定 | ↓ |
木 | 2回目判定 | 1回目判定 |
金 | ↓ | 2回目判定 |
土 | ↓ | |
日 | ||
月 | 3回目判定 | |
火 | 3回目判定 |
✦パッチテスト(アレルギー検査)の注意事項
・抗ヒスタミン剤やステロイド剤を内服をしていると、正確な判定ができなくなります。内服している方は、事前診察の際にお伝えください。
・塗り薬などの外用薬を使用中の場合、検査部位やその周囲でなければ、使用を続けても問題ありません。
舌下免疫療法(スギ花粉・ダニ)
✦舌下免疫療法とは
スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。
主には、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
「舌下免疫療法」は、血液検査を受け、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と診断された患者さんが治療を受けることができます。
✦期待できる効果
長期にわたり、正しく治療が行われると、アレルギー症状を長期にわたり抑える効果が期待できます。
症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
✦服用方法
1日1回、少量の治療薬から服用をはじめ、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。
治療薬を舌の下に置き、おくすりごとに定められた時間保持したあと、飲み込みます。
その後5分間はうがい・飲食を控えます。初めての服用は、院内で投与します。
投与後は約30分間、院内で経過を見ます。異常がなければ、自宅で1日1回服用します。
✦主な副作用
・口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、異常感
・唇の腫れ
・喉(のど)の刺激感、不快感
・耳のかゆみ など
✦重大な副作用
・ショック
・アナフィラキシー
~舌下免疫療法についてお知らせ~
・現在、スギ花粉症に対する舌下免疫療薬の供給不安定のため、新しく治療開始されたい方へ処方することができません。
安定供給し次第、ホームページまたはSNS等でご案内致します。
・ダニアレルギーの治療開始(新しく治療開始を検討されている方)の対応は可能です。
・他院ですでにスギ花粉およびダニに対する治療を始められている方(舌下免疫療薬内服中の方)は、当院での治療継続対応が可能です。
一度、お電話にてお問い合わせください。
エピペン®について
・過去にアナフィラキシーを起こしたことがある方やアナフィラキシーを起こす可能性が高い方に対し、当院ではエピペン®の処方、指導を行っています。
・エピペン®の処方を希望される方は、一度、お電話にてお問い合わせください。