デュピクセントは2018年に発売された皮膚の下に注射する治療薬で、炎症を引き起こす原因物質(サイトカイン)に働きかけ、炎症やかゆみを抑えたり、
皮膚のバリア機能を守ったりする効能があります。
アトピー性皮膚炎に対して今まで外用治療を続けたが改善しない、
または外用治療の塗り薬に対して副作用が出てしまい継続できない等で、
デュピクセントをご検討されている方もいらっしゃると思います。
当院でもデュピクセントによる治療は可能となりまので、
ご来院前に下記をご覧いただき、治療の参考にしていただければと思います。
✦デュピクセント投与可能な患者様
1.生後6ヶ月以上である
2.アトピー性皮膚炎と診断され、外用治療を6ヶ月以上継続している。
もしくは外用治療で、塗り薬に対する副作用が出てしまい継続できない。
3.IGAスコア3以上、EASIスコア全身で16以上もしくは頭頸部で4以上
※IGAスコアは皮膚病変を5段階で全般的に評価します。EASIスコアは身体部位ごとに重症度をスコア化し計算式を用いて評価します。
4. 体表面積に占める病変の割合が10%以上
✦デュピクセント導入の流れ
〈初回受診〉診察
・これまでの治療内容や症状の確認
・デュピクセントが投与可能であるか診断
※診察後、初回注射のご予約をお取りします。(即日注射は行っておりません。)
↓
〈注射1回目〉
・院内でスタッフの指導の下、自己注射を開始
↓
〈注射2回目〉
・1回目の注射から2週間後または4週間後に、院内で自己注射の手技の確認
↓
〈デュピクセントの処方〉
・2週間後または4週間後に診察をし、
自己注射が可能と医師が判断したらデュピクセントを処方
↓
〈自己注射開始〉
※院内で注射をご希望の方は2週間、または4週間ごとに通院していただきます。
✦他院にてデュピクセント導入済みの方で、当院にて処方を継続したい方
転居や、通院先が遠方などの理由で、当院にてデュピクセントの処方を継続したい方は、当院でも処方を引き継ぐことが可能です。
その際は、前医の紹介状(診療情報提供書)を持参していただくようお願いいたします。
紹介状には以下の項目を含めてもらうようにお願いいたします。
・前治療要件
・導入時の「IGAスコア」
・導入時の「EASIスコア(全身、頭頸部)」
・導入時の「病変割合」
口頭での伝言や、上記の記載がない紹介状(診療情報提供書)の場合は継続することができません。スムーズな引継ぎのため、何卒よろしくお願いいたします。
また紹介状(診療情報提供書)の作成には時間がかかることがありますので、余裕をもって前医の担当医にご相談ください。